〇実施事業の概要
令和５年10月27日、外国人留学生が多く在籍する県内大学・教育機関等及びこれまで先進的に取り組んでいる事業所・団体と提携し、外国人採用の経験のない企業等に対し留学生等外国人材の活用や雇用方法に関するセミナー及び外国人留学生と中小企業が接する機会をつくる交流イベントを開催。企業が24社(28人)、外国人留学生が19名参加した。

第１部 外国人材活用セミナー
　・外国人材の全国・香川県内の最新情報及び穴吹学園の外国人留学生に対する取組
　・香川大学の外国人留学生に対する取組
　・高度外国人材活躍推進に関する取組
　・県内留学生によるスピーチ

第２部 留学生との交流会
企業と留学生を同数程度の４つのグループに分け、ファシリテーターが企業と留学生に自己紹介と質問を促し活発な質疑応答が行われた。１島15分ごとに企業のグループが島を移動し全ての留学生と交流。最後に自由時間を設け、企業・留学生双方が興味を持った企業と更なる交流を深めた。

〇本事業により得られた成果
【企業】「外国人材の雇用方法が分からない」「接する機会が無い」という声が寄せられている中、県内中小企業の経営者・人事担当者を対象に人手不足対策として外国人材を知ってもらう機会を作り、新たな人材確保の手段として外国人材への理解と活用促進に寄与したと考える。

【留学生】香川県内の文化になじみ、香川県内で就職したいと考えている外国人留学生が約800人いる中、就職時に県内企業とのマッチングが進まず県外に流出している状況である。
今回留学生側アンケートで「話を聞いた企業にどのような行動を起こしたいか」という設問に、就職したい36.8%、詳しい情報を知りたい42.1%、会社見学や面談をしたい15.8%の回答があったことから、県内就職への可能性を向上させたと考える。

〇事業の評価
企業側アンケートでは講演会の満足度は100％、交流会の満足度は91.7％。留学生側では交流会の満足度は100%と同事業は満足度が高い結果であった。

【県内企業の外国人に対する理解の促進】
企業側アンケートで県内企業の外国人採用意識の設問に対し、83.3%が採用したいと回答があった。一方で、自社への定着に不安を示す企業が66.7%と過半数を占めていることから、過去の成功例の共有や人材定着セミナーなど定着促進に関する取組について検討したい。

〇今後の課題と対応
企業側アンケートで「セミナー、交流会が有益であった」とのコメントが寄せられた一方、交流時間が短いとの指摘があった。次回開催時は交流会の時間を増やし更なる人材理解・採用促進を目指していきたい。